脱化石燃料が必ず必要となる理由 将来のエネルギー資源の枯渇をどうするのか

砂漠で朽ちかけている元ガソリンスタンドの建物 記事・レポート

地球温暖化の是非を問わずとも、脱化石燃料・脱石油と再生可能エネルギーへの転換に早急に取り組む必要があります

脱炭素 脱化石燃料・石油の取り組みと言ってもいざ日常の石油製品やエネルギー(電気やガスの供給)のことを考えると実現が不可能にも思えてきます。私たちの暮らしはめちゃくちゃになるのではないか、と。

しかし、地球温暖化に関心がない、懐疑的だという人も再生可能エネルギーに取り組まざる得ない理由がもう一つあります。

それは資源の枯渇です。

地球温暖化がウソでも資源の枯渇はやってくる

以前の記事で書いたように、化石燃料はすべて有限な資源です。

石油や石炭、天然ガスなどはそれぞれ採掘可能年数は違いますが、すべて有限です。

数百万年から数十億年かけて地球で作られてきたエネルギーを人類史のほんの数100年のうちで使い切ってしまってよいのでしょうか。

ただし、資源が有限だというのは何も化石燃料、エネルギー資源に限ったことではなく、様々な鉱物資源も同様ですね。

鉄、銅やレアメタルまで、あらゆる鉱物資源が有限です。

そして原子力発電や核兵器に使われるウランもです。

それらは無尽に地球上や中にあるわけではありません。

しかし、鉄、銅やレアメタルなどは鉱物資源は摩耗分は除き、リサイクルして再利用は可能です。

私たちが日常、缶ビンなどを資源ごみとして回収してもらっていることがそれですね。

一方で化石燃料・石油などは燃焼させてエネルギーを利用しますが、使用後、再び燃焼させてエネルギーをつくりだすことはできません。

主な化石燃料(石油、石炭、天然ガス)とウランの採掘可能年数(再掲)

主な化石燃料の採掘可能年数を再掲しておきます。

可採年数
石油53.5年
石炭139年
天然ガス48.8年

※いずれも2020年時点。「令和5年度エネルギーに関する年次報告」経済産業省 資源エネルギー庁)による

そして原子力発電の燃料となるウランは現状では170年程度とされています(国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構)。

これらは、新たな埋蔵量がプラスされていくことがこれまではありました。しかし、そのエネルギー資源、化石燃料の新たな埋蔵地の発見はいつまで続くかは全く不鮮明です。

上記の数字で考えてみると、石油ですと2073年ころには枯渇してくることになります。

石油が枯渇すると言われている頃の時代(2073年頃)を想像してみる

あと53年後のことを想像してみましょう。

もしあなたに子どもや孫がいるとすれば何歳になっているでしょうか?

53年間に新たな埋蔵地はどんどん発見されているかもしれません。しかし、53年後です。新たな埋蔵地の発見のペースは鈍化していたり、もしかしたら長く、発見されていないかもしれません。

そういう状態だとしてら、もっと前から、今よりももっと激烈に再生可能エネルギーへの転換が進められているかもしれません。

もしかしたら日本は再生可能エネルギーへの転換が遅れ、高コストでの転換を余儀なくされているかもしれません。

脱炭素の取り組みは早ければ早いほど将来コストを低減できる

早ければ早いほど、量が多ければ多いほどコストは低減できるはずです。

私たちが今、脱化石燃料に舵を大きく切らなければ、私たちの子や孫の世代(子や孫にあたる世代)にとんでもない社会を残すことになるかもしれません。

再生可能エネルギーへの転換が遅れ、エネルギー源(主に電力)が高コスト体質になっているかもしれません。エネルギー源が乏しいと経済発展、または生活雑貨・食料品の生産運搬にも支障が生まれるでしょう。

このように、将来の世代のことを考えれば、地球温暖化の是非は脇に置いたとしても、脱化石燃料、再生可能エネルギーへの転換は急がねばならないことがわかります。

しかし、その道はまだまだ多難です。